01
工程・成り立ち
SOURCE: ITC「COFFEE PROCESSING THEORY」
CQI教材には「ナチュラル→ウォッシュドの順で手法が発展した後、両者の中間的な特性を持ちながら妥当な乾燥時間で済む製法として、ハニープロセスが生まれた」という成立の経緯が明記されている。
ミューシレージ(粘液質)残存率のスペクトラム上の位置 — 果皮・ミューシレージをどこまで除去するかによる分類
ウォッシュド
〜0%
業界目安:40〜60%
ハニー
ナチュラル
100%
要出典注記
Yellow/Red/Black等の色分け・比率の数値は、ICAFE等の一次資料に定義が見つからず、複数の独立した業界メディアが一致して説明している「業界内の慣用的な目安」。ICAFE等の公式な定義ではないことをページ上に明記する。
乾燥
ミューシレージを一部〜全部残したまま乾燥。豆表面温度はウォッシュドと同様40℃を超えないよう管理。方式・温度管理の詳細は
乾燥ページ→
02
品質管理・関連呼称
- 乾燥時の温度管理
- 豆表面温度40℃以下を維持
- セミウォッシュドという呼称
- CQI教材には独立した用語としては登場しない。商業的な文脈でハニー相当の工程を指すことがあるが、業界内の慣用表現という位置づけに留める
- パルプドナチュラルという呼称
- 主にブラジルで使われる呼び名。CQI教材にはこの語も登場せず、精製は natural/honey/washed の3分類のみで説明されている。一方ICOは2025年の資料で「pulped natural/honey」とスラッシュで1項目として並べており、両者を区別していない。当サイトは両者を区別する定義を7団体のいずれの資料にも確認できていないため、本ページはハニーとして扱う(次の注記)
- 主な採用産地の実例
- エルサルバドル(パカマラ品種のCOE入賞ロットの多くがハニー精製 — パカマラ品種ページ→)
ただしCOEの出品データでは、いまも別表記として生きている。 当サイトがACEの2025・2026年の大会公式結果16大会分を数えたところ、Pulped Natural の表記が現れたのはブラジル2025の1大会だけ(6件)で、他の15大会はすべて Honey だった。呼び分けは地域的なものと見てよい。
さらに、そのブラジル2025では同じ部門の中に両方の表記が並んでいる(1位・3位・4位・5位が Honey、2位・7位〜10位が Pulped Natural)。国際団体の資料が両者を1つにまとめている一方で、生産者の申告レベルでは完全な同義語としては扱われていないことになる。当サイトはこの食い違いを解消せず、そのまま記録しておく。
よくある説明について
「パルプドナチュラルはミューシレージを全部残し、ハニーは残す量に段階がある」という説明は業界でよく見られるが、この区別を定義した一次資料を当サイトは確認できていない。上のスペクトラム図に添えた色分け(Yellow/Red/Black等)の注記と同じく、業界内の慣用的な説明として扱う。
03
今後追加すべき項目
- 発酵時間の目安 — 地域・気候依存の注記付きで一般的なレンジを追加予定。
- フレーバーへの影響 — WCR Sensory Lexicon用語で記述する形に整理予定。
- パルプドナチュラルとハニーを区別する一次資料 — 現状どの団体の資料にも定義が見つからない。ブラジルの公的機関(CONAB・ABIC等)の資料で呼称の定義が確認できれば追記する。
- International Coffee Organization「Glossary of Terms」(FAO転載版, Annex 8)
- ITC「Coffee Processing theory: A preparatory course for CQI Q Processing Arabica Level 2」学生用ハンドブック(2024年)