SOURCE: Phan, V.H.「Research results on robusta coffee breeding in Vietnam」Vietnam Journal of Science, Technology and Engineering, Vol.59 No.4(2017年)/ICO Country Profile
ベトナムで栽培されるロブスタの多くは、もともとインドネシア・ジャワ島由来の系統とされる。1990年代以降、西部高原農林科学研究所(WASI:Western Highlands Agriculture and Forestry Science Institute、旧Coffee Research Institute)が中心となり、収量・耐病性・豆質を向上させたクローン品種を選抜・育成してきた。1976年からの40年間で、ベトナム農業農村開発省(MARD)に公式登録されたロブスタ品種は合計11種に上る(TR4・TR9・TR11・TR12・TR14・TR15・TRS1など)。
アラビカ種はカティモラ(Catimor)が主流。 ICO Country Profileによれば、ベトナムで栽培されるアラビカ種の99%近くがカティモラ品種——ICOの記述では「Timor(ロブスタ)とカトゥーラ(アラビカ)の交配種」とされる(正確には、カティモラはカトゥーラとハイブリッド・デ・ティモール(アラビカ×ロブスタの自然交雑種)の交配であり、ICO文書の表現はこれを簡略化したもの)。近年はTHA・TN名を冠した新品種への切り替えも進んでいるという。
03
品質評価:カップ・オブ・エクセレンスではなくSCAスコアで測る
SOURCE: ICO Country Profile(Figure 2・3、出典:WASI, 2018)
これまでのブラジル・コロンビア等の産地ページで紹介してきたカップ・オブ・エクセレンス(COE)は、ベトナムでは開催されていない(ACE公式サイトに開催実績なし、2026年8月確認)。代わりにICO Country Profileでは、WASIが新品種をSCA(Specialty Coffee Association)のカッピング基準でスコアリングした結果が紹介されている——新ロブスタ品種は「総合スコア70点以上」で高品質と分類され、新アラビカ品種(THA・TN系統)の一部は80点を超え、スペシャルティコーヒーの水準に達したと報告されている。