HACHIMARU COFFEE ROASTERY
品種 / Varieties

品種一覧

コーヒーの品種は、ばらばらに存在しているのではなく系統でつながっている。当サイトでは35件の品種ページを、ティピカ系・ブルボン系の伝統品種から、さび病耐性をもたらしたティモール・ハイブリッドとその派生群、F1ハイブリッド、カネフォラ種(いわゆるロブスタ)まで、系統ごとに並べて掲載している。記載はWCR Variety Catalogに準拠し、一部をCenicafé等の国別一次資料で補っている。WCRカタログに収録がない品種は、その旨を各ページに明記したうえで掲載している。

掲載品種
35件
伝統品種
12件
耐病性系統
13件
カネフォラ種
5件
その前に——「品種」の一段上に「種(species)」がある。 ここに並ぶ35件のうち5件はアラビカ種ではなくカネフォラ種の品種で、さび病耐性をもたらしたティモール・ハイブリッドはアラビカとカネフォラが自然に交雑したものである。種と品種の違い、1867年のさび病禍とロブスタの登場についてはコーヒーの「種」とはで扱っている。各ページの「さび病耐性」欄を35件分横断して集計したものはさび病のページにある。
01

伝統品種(ティピカ系・ブルボン系)

Heirloom and Traditional / 12件

アラビカ種の二大系統と、そこから生まれた自然変異・自然交配の品種。カップ品質が高い一方、さび病への耐性は総じて低い。

ティピカTypicaアラビカ種の二大系統のひとつ、ティピカ系統を代表する品種。 ブルボンBourbonフランス人宣教師がイエメンからブルボン島(現・レユニオン島)へ1700年代初頭に持ち込んだことが名前の由来。 ムンド・ノーヴォMundo Novoティピカとブルボンという二大系統の自然交配によって生まれた品種。 カトゥーラCaturra1915〜1918年頃、ブラジル・ミナスジェライス州の農園でブルボンの自然変異として発見された矮性品種。 カトゥアイCatuaí1949年、ブラジル・サンパウロ州カンピーナスのIAC(ブラジル農業研究所)で、ムンド・ノーヴォと黄実カトゥーラを交配して育成された矮性品種(当初の名称…。 パカスPacas1949年、エルサルバドルのサンタアナ地方にあるパカス家の農園で発見されたブルボンの自然変異種。 ビジャサルチVilla Sarchiカトゥーラ・パカスと同じく、単一遺伝子の変異によって樹が小さくなったブルボンの自然変異種。 マラゴジッペMaragogipe1870年、ブラジルのマラゴジッペ市の近くで発見されたティピカの自然変異種。 パカマラPacamaraパカス(Pacas)とマラゴジッペ(Maragogipe)の交配種。 ゲイシャGeisha / Geshaエチオピアのコーヒー林で1930年代に採集された在来種(landrace)。 SL28Scott Labs 281930年代、ケニアのScott Agricultural Laboratories(植民地時代の研究機関)が「Tanganyika Drought R…。 SL34Scott Labs 34SL28と同じケニアのScott Agricultural Laboratoriesが選抜。高標高での品質は「卓越」と評価される。
02

耐病性品種の起点

Origins of Rust Resistance / 4件

さび病耐性をアラビカ種にもたらした交配種と、そこから枝分かれした二つの群の母体集団。以下のカティモール系・サルチモール系はすべてここから派生する。

03

カティモール系

Catimor Group / 4件

ティモール・ハイブリッド 832/1 × カトゥーラ(H26)を母体とする群。中米各国の研究機関がそれぞれ血統選抜した。

04

サルチモール系

Sarchimor Group / 5件

ティモール・ハイブリッド 832/2 × ビジャサルチ(T5296)を出発点とする群。カティモール系より高標高での品質評価が高い傾向がある。なおWCRは「サルチモールは品種名ではなく品種群の呼称である」と明記している(T5296のページ)。

05

F1ハイブリッド

F1 Hybrids / 3件

耐病性品種とエチオピア在来種を掛け合わせた第一世代。収量・耐病性ともに高いが、種子から次世代を育てると形質が揃わない。

06

複合品種

Composite Varieties / 2件

単一の系統ではなく、複数の姉妹系統を混ぜて1品種として流通させる設計。耐病性が一度に破られにくい。

07

カネフォラ種(ロブスタ・コニロン)

Coffea canephora / 5件

アラビカ種とは別の種。2026年8月からWCR Robusta Variety Catalog準拠で掲載を開始した。なお「ロブスタ」「コニロン」は種の名前ではなく、カネフォラ種(Coffea canephora)の中の栽培グループの名前である(ロブスタ=コンゴ群SG2、コニロン=コンゴ群SG1)。この階層はコーヒーの「種」とはで扱っている。

このページの各カードの説明文は、それぞれの品種ページ本文からの抜粋。出典はリンク先の各ページ末尾に記載している。系統によるグループ分けは、各品種ページが記載する「群」「系統」欄に基づく当サイトの整理であり、WCR Variety Catalogが公式にこの区分を定めているわけではない。