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そもそも「精製方法」とは何をする工程か
収穫したばかりのコーヒーチェリーは、私たちが知っている茶色い豆とはまったく違う姿をしている。赤い果皮の中に果肉(パルプ)、ぬめりのある粘液質(ミューシレージ)、内果皮(パーチメント)があり、その内側にようやく生豆(種)が入っている。この果肉から種だけを取り出し、乾燥させて出荷できる状態(生豆)にするまでの一連の工程が「精製方法」。
果皮
チェリーの外側の赤い皮
果肉(パルプ)
果皮のすぐ内側の甘みのある部分
ミューシレージ
種を包むぬめりのある粘液質の層
パーチメント
種を包む薄い内果皮(殻)
生豆
パーチメントの中にある種=コーヒー豆そのもの
この工程がなぜ味を左右するのか。 果肉やミューシレージをどこまで残したまま乾燥させるかによって、糖分や酸が豆にどれだけ移るかが変わる。このため精製方法は、品種・産地と並んでコーヒーの風味を決める大きな要因のひとつとして扱われる。以下で紹介する各手法の詳細(工程・温度管理等)は、それぞれのページでICO公式用語集・CQI関連教材等の一次資料に基づいて解説している。
02
3つの方式と、3つの発酵条件
SOURCE: ICO GLOSSARY OF TERMS ほか(各ページ参照)
ミューシレージ残存率のスペクトラム — 左ほど完全除去、右ほど全部残す
ウォッシュド
〜0%
ハニー
目安40〜60%
ナチュラル
100%
上の6枚は同じ種類のものではない。 果肉をどこまで残すかのスペクトラム上に並ぶのは、
ウォッシュド/
ハニー/
ナチュラルの
3方式だけ。残る
アナエロビック・
カーボニックマセレーション・
コールドアナエロビックは軸が異なり、その3方式の
発酵段階に重ねる条件にあたる。だから「コールドアナエロビック
ナチュラル」のように、両方が並んだ表記になる。
なお後者の3つは
いずれも公的な定義が存在しない。それぞれのページで、どこまでが確認できてどこからが確認できないかを分けて書いている。
03
今後追加すべき項目
- 産地別の主流精製方法の一覧化 — 当サイトの各産地ページで扱っている精製方法の傾向を、このハブページ上でも一覧できる形にまとめる予定。
- 初心者向けのフレーバーとの結びつけ — 用語集ページ(ハチミツ・ダークチョコレート等のフレーバー用語)と、どの精製方法がどんな風味傾向に結びつきやすいかの対応を、断定を避けつつ紹介する形で追加予定。
- International Coffee Organization「Glossary of Terms」(FAO転載版, Annex 8)
- ITC「Coffee Processing theory: A preparatory course for CQI Q Processing Arabica Level 2」学生用ハンドブック(2024年)
- チェリーの構造(果皮・パルプ・ミューシレージ・パーチメント・生豆)はコーヒー精製の教材で広く共有されている基礎知識として記載。個別の一次資料への直接の裏付けは今後追加予定。