品質評価 / Coffee Value Assessment
CVACoffee Value Assessment
SCA(スペシャルティコーヒー協会)が定めた、コーヒーを評価するための現行の体系。2004年から20年間使われてきた「SCAカッピングプロトコル」を正式に置き換えたもの で、最大の変更点はひとつの点数に頼るのをやめた ことにある。物理・記述的・感情的・外的という4つの評価を組み合わせ、「なぜこのコーヒーに価値があるのか、どの市場に対して価値があるのか」を分解して記録する。当ページはSCAが公開している標準文書 SCA-102/103/104/105 そのものに基づいて解説する。
01
単一のスコアをやめた、というのが核心
SOURCE: SCA COFFEE VALUE ASSESSMENT
SCAはCVAを「コーヒーを評価するためのSCAのシステムおよびツール」と位置づけ、その目的を「それぞれのコーヒーの属性について高解像度の像を提供し、なぜそのコーヒーに価値があるのか、そしてどの市場に対して価値があるのか を理解する助けとすること」と説明している。
Primary source quote
"Rather than rely on a single score, the CVA combines four complementary assessment types to capture a full picture of coffee's value."
SCA「Coffee Value Assessment」より。「単一のスコアに頼るのではなく、CVAは4つの相互補完的な評価タイプを組み合わせて、コーヒーの価値の全体像をとらえる。」評価者は4つのうち1つだけを行ってもよく、すべてを行ってもよい ——「より多くの評価を完了すれば、それだけ詳細な像を記録できる」とSCAは記す。
CVAの土台にあるのは、コーヒーの価値を内的属性(intrinsic)と外的属性(extrinsic) に分ける考え方である。標準文書の前文はこう定義している——内的属性は「コーヒーの物質的な実体に関わるもの」、外的属性は「情報的・象徴的な属性」。そして感覚的属性(味や香り)は内的属性の中の特別な一類とされる。「消費者にとっての重要性」と「測定に固有の方法論を必要とすること」が理由である。
この分け方が実務上意味すること。 「産地」「生産者名」「認証」といった
カップの外側の情報 も、CVAでは思いつきの付加情報ではなく
評価対象として正式な位置を与えられている (→
05 外的評価 )。従来のカッピングフォームが扱っていたのは、この分類の中では感覚的属性の部分だけだった。
02
4つの評価と、共通の土台
SOURCE: SCA-102 / 103 / 104 / 105
1 Physical
物理的評価
色・欠点・水分含有量・サイズといった
生豆の物理的な属性 を評価する。SCAはこの評価を「
2004年のSCA生豆グレーディングシステムに基づく 」ものとしており、Qグレーダー課程の中に独立した実技試験として含まれると記している。当サイトの
生豆の格付け・グレーディング と同じ領域。
番号付き標準は未発行(下記の注記参照)
2 Descriptive
記述的評価
コーヒーの感覚的属性を
客観的に プロファイルする。標準化された言葉を使い、香り・風味・口当たり・後味などを記録する。強度は数値で、特徴はチェックリストで拾う(→
04 )。
SCA Standard 103-2024
3 Affective
感情的評価
評価者の
「品質の印象(impression of quality)」 をとらえる。自分の好み、あるいは自分が知っている市場の好みを反映させる。従来のカッピングフォームに相当する
合計スコアが出るのはこの評価 (→
03 )。
SCA Standard 104-2024
4 Extrinsic
外的評価
認証・産地のトレーサビリティ・精製情報など、
カップの外側にあって価値を生む情報 を評価する。感覚評価とは厳密に分離して行うことが標準で定められている(→
05 )。
SCA Standard 105-2025
物理的評価に番号付き標準がまだ無いことを開示する。 4つの評価のうち、記述的(103)・感情的(104)・外的(105)には番号付きの標準文書があるが、
物理的評価に対応する番号付き標準は2026年8月時点で発行されていない。 SCAの標準一覧では
SCA-110「Green Coffee: Grading, Specifications, and Test Methods (for the Purpose of Trading)」が「策定中(Standards in Development)」 に置かれたままである。この状況は当サイトの
格付けページ が以前から開示してきたとおりで、2026年8月に再確認しても変わっていない。あわせて
SCA-610「Coffee Value Assessment: System Operation」も「in preparation(準備中)」 と各標準の引用文献欄に明記されている。
03
感情的評価とカッピングスコア
SOURCE: SCA STANDARD 104-2024
従来の「カッピングで何点」に相当するのはこの評価である。SCA-104は自らの位置づけをこう書いている——「2004年のSCAカッピングプロトコルと同じ目的に資する 。すなわち、あるコーヒーに対するカッパーの品質の印象を評定し、それを合計スコアの形で表現すること」。
9点スケール:中央の5が「高くも低くもない」
評価は8つの「カッピングセクション」それぞれについて、9点スケールで「品質の印象」を付ける。標準が定める目盛りの文言は次のとおり。
1 極端に低い
2 非常に低い
3 中程度に低い
4 やや低い
5 高くも低くもない
6 やや高い
7 中程度に高い
8 非常に高い
9 極端に高い
8つのセクションは フレグランス(粉の香り)/アロマ(液体の香り)/フレーバー/アフターテイスト/酸味/甘味/マウスフィール/総合 。標準はそれぞれを嗅覚の経路まで区別して定義しており、たとえばフレグランスとアロマは「オルソネーザル(鼻から吸い込む経路)」の知覚、フレーバーとアフターテイストは味覚と「レトロネーザル(口の奥から抜ける経路)」の知覚が脳で統合された単一の印象 とされる。
スコアの計算式
9点スケールの結果は、線形の式でスコアに変換される。標準5.5節が定める式は次のとおり(0.25点単位に丸める)。
S = 0.65625 × Σhi + 52.75 − 2u − 4d
S =丸める前のカッピングスコア
hi =各セクションの9点スコア(i=1 フレグランス 〜 i=8 総合)
u =均一でないカップの数(1杯あたり −2点)
d =欠点のあるカップの数(1杯あたり −4点)
この式は2通りの経路で確認した。 ひとつは標準文書 SCA-104 の5.5節そのもの。もうひとつはSCAが公開している「CVA Affective Score Calculator」の計算定義 で、そちらには (#1+#2+#3+#4+#5+#6+#7+#11)*.65625+52.75-(#8*2)-(#9*4) という式がそのまま入っており、#8が「非均一カップ数」、#9が「欠点カップ数」に対応していた。さらに標準の用語定義そのものが「全セクションが9のとき100に等しく、全セクションが5のとき79に等しい 」と明記しており、上の式で計算した値と一致する。
8セクションの合計 状態 スコア
8(全セクション1) すべて「極端に低い」=スケールの下限 58.00
40(全セクション5) すべて「高くも低くもない」=中立 79.00
52 — 87.00
72(全セクション9) すべて「極端に高い」=スケールの上限 100.00
※ 合計8〜72に対応する全65行の変換表は、標準の付録7.1に「Two-Way Table」として掲載されている。上表は当サイトが要点となる行だけを抜粋したもの。
⚠ もっとも注意すべき点:CVAのスコアは58点が下限である。 全セクションを最低の1と評価してもスコアは58.00になり、全セクションが中立(5)のとき79.00 になる。つまりCVAの「80点」は、8つのセクションが平均して「高くも低くもない」をわずかに上回った状態を意味する。従来の2004年フォームでも80点が「スペシャルティ」の境界としてよく語られてきたが、SCA-104は自らを「2004年プロトコルと同じ目的に資する」と述べるにとどまり、両者のスコアを相互に変換する式や対応表は、当サイトが確認した範囲のこの標準文書内には示されていない。 数字が同じでも同じ意味だとは限らないため、当サイトは新旧の点数を換算せず、それぞれの出典と体系を明示して扱う。
欠点は3種類だけに限定されている。 標準は「感覚的欠点(sensory defect)」の選択肢を実務上ポテト(potato)・カビ(moldy)・フェノリック(phenolic)の3つに限る と明記する(フェノリックは表れ方の幅が広いとされる)。しかも欠点カップ数と欠点の種類の両方が記入されていなければ、そのコーヒーは欠点ありとして数えられない 。カッパーは「好ましくない風味」を安易に欠点として減点せず、3つのいずれかとして具体的に特定できることを確認するよう求められている。
「均一でない」は量の違いではなく質の違いを指す。 均一性はカッピング(5杯を別々に挽いて淹れる)に固有の利点を使った小さな識別テストであり、ロットの均質性の指標とされる。標準は抽出のミスによって同じ属性の強度が強く出たり弱く出たりする「量的な差」は減点してはならない と定める。非均一として数えるのは「ある特徴がはっきり異なって存在する/欠けている」という質的な差 だけである。またその差が望ましいか望ましくないかは問わない——質的に違うという事実だけで非均一に該当する。なお欠点のあるカップは、全カップが一様に欠点を持つ場合を除いて、すべて非均一としても記録される。
「主観的である」ことを標準自身が引き受けている。 品質の印象は主観的な尺度であり、「ある程度ばらつくことが想定される」と標準は書く。そのうえで、カッパーは自分の好みだけでなく自分が買い手や鑑定人として代理している他者の好み を反映させうるとし、具体例まで挙げている——「あるカッパーは土っぽい風味のコーヒーを個人的には好まないかもしれないが、特定の消費者層がその風味を高く評価し価値を認めていることを知っている」。また供給網の中で複数のテイスターの印象が収束することを「アラインメント」と呼び、標準はこれを良いことともまずいこととも見なさない と明言している。
04
記述的評価:強度は「セクションごと」に付ける
SOURCE: SCA STANDARD 103-2024
記述的評価は「強度の評定」と「CATA(Check-All-That-Apply/当てはまるものすべてを選ぶ)による記述」を組み合わせる。ここに、当サイトの用語集 が扱っているWCR Sensory Lexiconとの重要な違いがある。
Primary source quote
"Instead of quantifying the intensity of specific sensory attributes, such as “chocolate” or “fruity,” the total intensity of each cupping section is rated."
SCA-103 前文より。「『チョコレート』や『フルーティー』といった個々の 感覚的属性の強度を数値化するのではなく、各カッピングセクションの総合的な 強度を評定する。」つまり「フレグランスの強度は10」と付け、そのフレグランスにどんな特徴があったかは別途チェックボックスで拾う という設計である。
当サイトの用語集ページとの関係。 用語集 に載せているWCR Sensory Lexiconの強度スコア(例:
ジャスミン8.5 )は、
個々の属性それぞれについて 0〜15点で強度を定めたものである。一方CVAの記述的評価は、同じ0〜15のスケールを
セクション単位 (フレグランス/アロマ/フレーバー/アフターテイスト/酸味/甘味/マウスフィールの7つ)に使う。
スケールの範囲は同じでも、測っている対象の粒度が違う ため、両者の数値を直接比べることはできない。
強度スケールは 0〜15 で、LOW/MEDIUM/HIGH の語が 0・5・10・15 の位置に添えられる。標準は「強度は品質や望ましさを意味しない(Intensity does not imply quality or desirability)」とはっきり書いている。また評価の最初に、該当する場合は焙煎度を目視で推定して記録する ことが定められている(→焙煎ページ )。
CATAの記述語カテゴリ
フレグランス・アロマ(オルソネーザル)と、フレーバー・アフターテイスト(レトロネーザル)で、同じ9系統のチェックリストが使われる。括弧内は下位の選択肢。
カテゴリ 下位の選択肢 当サイトの用語集
Floral(フローラル) — ジャスミン
Fruity(フルーティー) Berry/Dried Fruit/Citrus Fruit ブラックベリー
Sour/Fermented Sour/Fermented クエン酸
Green/Vegetative — サヤエンドウ
Other Chemical/Musty/Earthy/Woody カビ臭・土っぽい
Roasted(焙煎香) Cereal/Burnt/Tobacco スモーキー
Nutty/Cocoa Nutty/Cocoa ヘーゼルナッツ /ダークチョコレート
Spice(スパイス) — 当サイト未掲載
Sweet(甘い) Vanilla/Vanillin/Brown Sugar ハチミツ
※ 右列の対応づけは、CVAのカテゴリ名とWCR Sensory Lexiconのカテゴリ名が一致するものを当サイトが並べたもので、SCAが公式に定めた対応表ではない。
CVAとWCRは無関係ではない——標準自身が参照している。 SCA-103が用いるフレーバーホイールは「SCA/WCR/UC Davis Coffee Taster's Flavor Wheel 」であり、SCA・WCR・カリフォルニア大学デービス校の共同のものとして名指されている。さらにマウスフィールの語彙のうち「Mouth-drying(口が乾く感覚)」と「Metallic(金属的)」の2語については、参照物質としてそれぞれミョウバン溶液・塩化カリウム溶液 を挙げ、明示的に「WCR Sensory Lexiconを参照」と付記している。
基本味の参照溶液
標準5.2節は、5つの基本味を定性的に示す参照物質を濃度つきで挙げている。実際に作って舐めれば基準が共有できるという、Sensory Lexiconと同じ発想である。
基本味 参照物質
Salty(塩味) 0.20% 塩化ナトリウム溶液(精製食塩を使用)
Sour(酸味・味覚) 0.04% クエン酸溶液
Sweet(甘味・味覚) 0.52% ショ糖溶液(白砂糖または精製糖を使用)
Bitter(苦味) 深煎りのコーヒー(Agtron #35 程度)
Umami(うま味) 0.10% グルタミン酸ナトリウム(MSG)溶液
苦味の参照が「Agtron #35のコーヒー」であることの意味。 5つのうち4つは化学物質の水溶液だが、苦味だけはコーヒーそれ自体が参照物質になっている。ここで使われている
Agtron は焙煎度を数値で表す尺度で、当サイトの
焙煎ページ で扱っている。なお
SCA-131「Coffee Roast Level: Test Method」は2026年8月時点で「策定中」 であり、焙煎度の試験方法そのものはまだ番号付き標準になっていない。
「Sour」「Sweet」は味覚と嗅覚の両方で使われる語である。 標準は注記で、この2語は味覚の感覚を表すためにここで使われているが、嗅覚の感覚の記述語としても使えると述べている。上のCATAカテゴリ表に「Sour/Fermented」「Sweet」が別に出てくるのは、そちらが嗅覚側 の用法だからである。
05
外的評価:カップの外側の情報を正式に評価する
SOURCE: SCA STANDARD 105-2025
4つの評価の中で、従来のカッピングにまったく相当するものがなかったのがこれである。SCA-105は外的属性を「価値連鎖/供給システムの中で伝達される、コーヒーの情報的または象徴的な特徴」と定義し、例として産地、生産者名、認証 を挙げる。評価者が答えるべき問いは「このコーヒーについて、内的な属性以外にどんな情報を知っているか?」である。
⭐ 最重要の手続き規定:感覚評価と厳密に分離する。 標準5.2節は「バイアスを減らすため、外的情報の評価はいかなる場合も感覚評価から完全に分離して行われなければならない(shall be kept wholly separate) 」と定める。すべての評価が完了してはじめて 、別々の結果を1つのドシエ(資料一式)にまとめる。標準は評価を別々の人が担う例まで挙げている——品質管理担当者が記述的評価、バイヤーが感情的評価、営業担当者が外的評価。「生産者の名前を知っていると点が甘くなる」という問題に、手続きで対処しているということである。
標準が定義する外的属性の用語は、そのまま当サイトの構成と重なる 。栽培(Farming)、地域(Region=国内の産地、州・県・市町村・村など)、種(Species=Coffea arabica 、Coffea canephora )、品種または品種のブレンド(例としてCastillo、SL28が挙げられている)、精製(Processing)、ウェットミル/精製ステーション、ドライミル、精製方法の種類(Process Type=ウォッシュド、ナチュラルなど)、精製の詳細(Process Description)、取引(Trading=輸出と輸入)、グレード(Grade=国内または国際の生豆規格による品質等級)、ICO番号、ファームゲート価格(生産者が受け取る価格)、認証(Certification)。
SCAが例に挙げた品種は当サイトにページがある。 標準が「品種」の定義の例として挙げている
Castillo と
SL28 は、どちらも当サイトに単独ページがある(
カスティージョ /
SL28 )。同様に、Region は
産地ページ 、Process Type は
精製方法 、Grade は
格付け に対応する。
チェックボックスにある=重要、ではない。 標準はフォームのチェックボックスを「広く認識され価値を生む属性の一部を選んだもの で、網羅的な一覧ではない」と説明し、さらに「ある属性がチェックボックスにあるからといって、載っていない属性より重要または価値が高いという意味には必ずしもならない」と明記している。評価者は自分で自由に属性を書き加えるべきだとされる。
06
何が置き換わったのか
SOURCE: SCA-102 / 103 / 104(各標準の「supersedes」記載)
CVAの標準は、置き換えた旧標準(SCAは「Heritage SCA Standards」と呼ぶ)を各文書内で明示している。
標準 置き換えた旧標準
SCA-102-2024 サンプル調製とテイスティング手順 カッピングの湯とコーヒーの比率/カッピングの湯温/カッピングの水/カッピング用の挽き方/カッピング用の焙煎/カッピング用の焙煎度/カッピングルームの広さ/カッピングスプーン/カッピングテーブル/SCAカッピングプロトコル(2004年およびそれ以降の版) ——計10件
SCA-103-2024 記述的評価 SCAカッピングプロトコル(2004年)
SCA-104-2024 感情的評価 SCAカッピングプロトコル(2004年)
2004年のカッピングプロトコル1本が担っていた役割が、手順(102)・客観的記述(103)・主観的評定(104)の3本に分解された という関係になる。カッピングの湯温や挽き方といった細かな旧標準が個別に存在していたことも、この一覧から分かる。
策定の体制について。 各標準はSCAのStandards Development Panel(標準策定委員会) の2024年メンバーと専門家グループを名前つきで掲載している。またSCAは、CVAのEarly Adopter(早期採用者)プログラムに参加した約800の個人・事業者 、世界各地で開催された「CVA for Cuppers」コースの講師と受講者、CVAアンバサダーへの謝辞を記し、「彼らによる各評価の使用とフィードバックが、これらの標準を作るうえで鍵となった」と述べている。標準文書の著作権表記は © 2024 the Specialty Coffee Association(105は2025年)。
07
当サイトが確認できていないこと
適用範囲は「生豆のアラビカ種」である。 SCA-103・104はいずれも「green arabica coffee(生豆のアラビカ種)の評価のために設計された」と明記している。103は焙煎豆なら無修正で適用でき、抽出済みのコーヒーにはフレグランスの項目を省くべきだとし、アラビカ以外の
Coffea 種への適用は「この文書の範囲外」とする。104も生豆以外の段階への適用はカッピング法が使えない可能性があり、フレグランスやアロマの項目を省く必要があるかもしれないが「その調整はここには記述されていない」とする。つまり
ロブスタ種(Sln.1R など当サイト掲載品種)の評価にCVAをどう適用するかは、これらの標準文書には書かれていない。
統計解析とテイスターの資格は範囲外。 「記述的/感情的評価のデータを確信をもって解釈するために必要な統計的データ解析の方法は、この標準の範囲外」「テイスターの選抜・訓練・資格は、この標準の範囲外」と両標準が明記している。点の付け方は定まっても、複数人の点をどうまとめるかは別の話だということ。
カップ・オブ・エクセレンスがCVAへ移行したかは未確認。 COE を運営するのはSCAではなくACE(Alliance for Coffee Excellence)であり、当サイトが掲載している各国大会の結果(87点以上で入賞など)がどの採点体系によるものかについて、ACEの一次資料での確認はできていない。
当サイトはCOEの点数とCVAのスコアを換算しない。
SCA-105は自らを「provisional standards(暫定的な標準)」と呼ぶ箇所がある。 SCAの標準一覧では105は「Published standards(発行済み)」に置かれているが、105の謝辞の文中では「these provisional standards」という表現が使われている。番号も105-2025で、103・104の2024より1年新しい。暫定という語がこの評価全体を指すのか特定の版を指すのかは、この文書からは判断できない。
物理的評価の詳細は本ページでは扱っていない。 上記のとおり番号付き標準(SCA-110)が策定中のため、当サイトは物理的評価の具体的な手順・許容値をCVAの枠組みでは記述していない。生豆の等級づけについては、FAOおよびICOの資料に基づく
格付けページ を参照。
08
今後追加すべき項目
CVAのカテゴリとWCR Sensory Lexicon全110属性の対応 — 上の対応表はカテゴリ名が一致するものを並べたにとどまる。用語集側の掲載が12属性だけであることも制約になっている。
SCA-110・SCA-131・SCA-610の発行 — いずれも策定中/準備中。発行されれば、物理的評価・焙煎度・CVAの運用について書けることが増える。
Olfactory Category Examples(嗅覚カテゴリの例) — SCA-103の付録8.1およびSCAのウェブ上に、各カテゴリを代表する具体的な食品・素材の例が公開されている。用語集ページの拡充に使えるはずだが、まだ取得していない。
日本国内での採用状況 — AJCA・SCAJがCVAをどう扱っているか(訳語の統一を含む)を確認していない。当ページの日本語訳は当サイトによるものであり、公式訳ではない。
実際のCVA結果の実例 — 当サイトの受賞ロット に掲載している大会結果はいずれも従来型の点数であり、CVAの4評価を揃えて記録した実例を掲載できていない。
焙煎 焙煎度合いの8段階
焙煎 苦味の正体
品質評価 カッピングの手順(SCA-102)
品質評価 3つのしくみの違い
品質評価 カップ・オブ・エクセレンス
格付け 生豆のグレーディング
用語集 フレーバー用語一覧
焙煎 Agtronと焙煎度
Specialty Coffee Association「SCA Standard 104-2024 Coffee Value Assessment: Affective Assessment」(© 2024 SCA)— 9点スケール、8セクションの定義、カッピングスコアの計算式(5.5節)、欠点と均一性(5.4節)、付録7.1の変換表
同「SCA Standard 103-2024 Coffee Value Assessment: Descriptive Assessment」(© 2024 SCA)— CATAと強度評定、基本味・マウスフィールの語彙(5節)、フレーバーホイール
同「SCA Standard 102-2024 Coffee Value Assessment: Sample Preparation and Tasting Mechanics」(© 2024 SCA)— 置き換えられた旧標準10件の一覧
同「SCA Standard 105-2025 Coffee Value Assessment: Extrinsic Assessment」(© 2025 SCA)— 外的属性の定義と用語、感覚評価との分離規定(5.2節)
同「Coffee Value Assessment」(sca.coffee/value-assessment、2026年8月確認)— 4評価の概要、物理的評価が2004年グレーディングシステムに基づくとの記述、フォームの公開言語
同「Standards」(sca.coffee/research/coffee-standards、2026年8月確認)— 発行済み標準および策定中標準(SCA-110/SCA-131)の一覧
同「CVA Affective Score Calculator」(sca.coffee/cuppingscore、2026年8月確認)— 計算式の独立した確認に使用