成分 / Caffeine in drinks
コーヒーのカフェインは、お茶より多いのか
同じ100mLで比べると、コーヒーは約60mg。紅茶の2倍、せん茶・ウーロン茶の3倍だが、玉露はコーヒーの2倍以上ある。無糖の缶コーヒーは成分表の代表値で100mg(製品によって違う)、デカフェは6mg未満。ここでは国の資料の数字をグラフにし、「1日にどれくらいまで」という各国の目安を、対象と条件をつけたまま並べる。
- コーヒー(100mL)
- 60mg
- 玉露(100mL)
- 160mg
- デカフェ(100mL)
- 6mg未満
- 日本の1日の上限
- 決められていない
01
100mLあたりで比べる
SOURCE: 農林水産省[1]・日本食品標準成分表(八訂)増補2023年[5]/ デカフェは全日本コーヒー協会[3]玉露160
コーヒー60
缶コーヒー(無糖)100
紅茶30
せん茶20
ほうじ茶20
ウーロン茶20
番茶10
かまいり茶10
玄米茶10
デカフェ6未満
コーヒーの仲間(コーヒー・缶コーヒー・デカフェ)の棒は濃い色にしている。デカフェの棒は上限の6mgまでを点線で描いた。
| 飲み物 | 100mLあたり | いれ方の条件 |
|---|---|---|
| 玉露 | 160mg | 茶葉10g、60℃の湯60mL、2.5分 |
| コーヒー | 60mg | 粉10g、熱湯150mL |
| 缶コーヒー(無糖) | 100mg | 缶製品(成分表は100gあたり)[5] |
| 紅茶 | 30mg | 茶葉5g、熱湯360mL、1.5〜4分 |
| せん茶 | 20mg | 茶葉10g、90℃の湯430mL、1分 |
| ほうじ茶 | 20mg | 茶葉15g、90℃の湯650mL、0.5分 |
| ウーロン茶 | 20mg | 茶葉15g、90℃の湯650mL、0.5分 |
| 番茶 | 10mg | 茶葉15g、90℃の湯650mL、0.5分[5] |
| かまいり茶 | 10mg | 茶葉10g、90℃の湯430mL、1分[5] |
| 玄米茶 | 10mg | 茶葉15g、90℃の湯650mL、0.5分 |
| デカフェコーヒー | 6mg未満 | 全日本コーヒー協会の説明[3] |
いれ方で数字は変わる。 表の数字は、右の列の条件でいれたときの値である[1]。たとえば玉露は、少ない湯(60mL)にたくさんの茶葉(10g)を使う条件なので濃くなる。1回に飲む量も飲み物によって違う。家でいれた1杯が、この数字のとおりになるとは限らない(→抽出)。
缶コーヒー(無糖)の100mgは、製品によって違う。 日本食品標準成分表の2023年の増補で「缶コーヒー 無糖」が加わり、カフェインは100gあたり0.1g(100mg)とされている[5]。成分表の説明によると、この値は市販の缶入りコーヒーを分析した値をもとに決めたもので、何の製品をいくつ分析したかは書かれていない[5]。成分表はどの食品も「1食品に1つの代表値」を載せる決まりで、加工品は原料の配合や作り方の違いで成分に幅があると、成分表自身が書いている[5]。だから「缶コーヒーはどれもドリップより多い」とは言えない。言えるのは、成分表の代表値どうしで比べると、無糖の缶コーヒー(100mg)がドリップ(60mg)より多いというところまでである。
成分表は飲み物も「100gあたり」で書く。水に近い飲み物では100mLあたりとほぼ同じなので、ほかの飲み物と並べた。甘い「コーヒー飲料 乳成分入り 加糖」には、カフェインの値が書かれていない[5]。
成分表は飲み物も「100gあたり」で書く。水に近い飲み物では100mLあたりとほぼ同じなので、ほかの飲み物と並べた。甘い「コーヒー飲料 乳成分入り 加糖」には、カフェインの値が書かれていない[5]。
エスプレッソと水出しは、国の成分表に載っていない。 2026年10月16日に、成分表の最新のデータ(2026年3月版)の「し好飲料類」を全部見た。コーヒーの項目は「浸出液」「インスタントコーヒー」「缶コーヒー 無糖」「コーヒー飲料 乳成分入り 加糖」の4つだけだった[5]。だから当サイトは、エスプレッソ1杯・水出し1杯のカフェインを、国の数字では示せない(→エスプレッソ 09、水出し 07)。
デカフェの「6mg未満」について。 日本の表示のルールでは、カフェインを90%以上取り除いたものを「カフェインレス」と表示できる。全日本コーヒー協会は、ふつうのコーヒーが100mLあたり約60mgなのに対し、デカフェは6mg未満と説明している[3]。ゼロではない。作り方と表示のルールはカフェインレスコーヒー(デカフェ)のページにまとめている。
02
1杯・1本あたりで書かれているもの
SOURCE: 農林水産省[1]国の資料には、100mLあたりではなく、1杯分や1本分で書かれている数字もある[1]。
- インスタントコーヒー
- 粉2gで1杯つくると、1杯80mg(粉100gあたり4.0g)
- 抹茶
- 粉1.5gを湯70mLに溶かすと、48mg(粉100gあたり3.2g)
- ピュアココア
- 粉100gあたり0.2g(200mg)
- エナジードリンクなど
- 100mLあたり28〜300mg、1本あたり50〜170mg。製品によって濃さも量も違う(市販12製品、2026年7月23日の農林水産省の調べ)
エナジードリンクは1本でコーヒー約2杯分のものもある。 農林水産省はそう書いたうえで、1日に何本も飲まないよう呼びかけている[1]。カフェインを多く加えた清涼飲料水は、業界のガイドラインで1本あたりのカフェイン量を表示することになっている[1][2]。
03
1日にどれくらいまで:各国の目安
SOURCE: 農林水産省「各国におけるカフェインの摂取に関する注意喚起等」[1]当サイトは「何杯までなら大丈夫」とは判断しない。下の表は、各国の機関が出している目安を、農林水産省がまとめたものを、対象と条件ごとそのまま写したものである[1]。
| 国・機関 | 対象 | 目安 |
|---|---|---|
| 世界保健機関(WHO) | 妊婦 | 1日300mg |
| 米国 | 健康な大人 | 1日400mg |
| 欧州・英国 | 健康な大人 | 1日400mg、1回あたり体重1kgにつき3mg |
| 妊婦・授乳中 | 1日200mg | |
| 子ども | 1日あたり体重1kgにつき3mg | |
| カナダ | 18歳以上 | 1日400mg |
| 妊婦・授乳中 | 1日300mg | |
| 18歳未満 | 1日あたり体重1kgにつき2.5mg | |
| オーストラリア・ニュージーランド | 18歳以上 | 1日400mg、1回200mg |
| 妊婦・授乳中 | 1日200mg | |
| 18歳未満 | 1回あたり体重1kgにつき3mg |
- 日本
- 明確な基準や具体的な摂取量の目安は示していない、と農林水産省は書いている[1]。食品安全委員会も、感受性の個人差が大きいことから、1日の摂取許容量(ADI)は設定されていないとしている[4]
- 400mgはコーヒー何杯か
- 米国食品医薬品局(FDA)は「12液量オンス(約355mL)で2〜3杯」としている。農林水産省はこれを「日本で一般的なドリップコーヒー4〜5杯程度」と換算している[1]。厚生労働省は、カナダ保健省の400mgを「マグカップ(237mL入り)で約3杯」と紹介している[2]
この表だけを見て判断しない。 目安は国によって、対象(妊娠中か、子どもか)や単位(1日か1回か、体重あたりか)が違う。妊娠中・授乳中の人、子ども、薬を飲んでいる人について、各機関はそれぞれ別の注意を書いている。くわしくは農林水産省のページの本文を読んでほしい。
04
体への影響として、国が書いていること
SOURCE: 農林水産省[1]/ 厚生労働省[2]- なぜ眠気がさめるのか
- カフェインは、神経を落ち着かせる働きをもつアデノシンという物質と形が似ていて、アデノシンがくっつく場所(受容体)に先にくっつく。そのため、アデノシンの落ち着かせる働きがじゃまされる[1]
- とりすぎたとき
- めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠。胃腸が刺激されて、下痢や吐き気、嘔吐が起きることもある[1][2]
- 長い目で見たとき
- 人によっては高血圧のリスクが高くなる可能性、妊婦がカフェインを多くとった場合に胎児の発育をさまたげる(低体重)可能性が報告されている[1]
- 一緒にとらないよう呼びかけられているもの
- カフェインを多く含む清涼飲料水とお酒。カフェインが酔いを感じにくくさせ、飲みすぎにつながるおそれがある。カフェインを含む薬と、コーヒー・お茶などの飲み物[1][2]
- デカフェについて
- 子ども、妊婦、授乳中の人、カフェインに敏感な人が、カフェインをとる量を減らすために、カフェインを取り除いた製品を使うのも選択肢の一つだ、と農林水産省は書いている[1]
この章は、国の資料に書かれていることを写したもので、当サイトの助言ではない。 体調や薬との飲み合わせについては、医師や薬剤師に相談してほしい。コーヒーの健康効果について当サイトが評価しない理由は、コーヒーの成分 06に書いている。
05
今後追加すべき項目
- 家でいれた1杯の量 — 粉の量・湯の量・いれ方を変えたときに、1杯のカフェインがどう変わるかの一次資料は未確認。
- エスプレッソ・水出しの数字 — 日本食品標準成分表(八訂 増補2023年)には項目が無いことを確認した(2026年10月16日)。米国農務省の食品成分データベースは、この日は接続できず未確認。
- 国民生活センターの調査(2021年) — 市販の飲料のカフェイン量を測った調査がある。本文は未読。
- 農林水産省「カフェインの過剰摂取について」(作成 平成27年12月25日/最終更新 令和8年8月28日、2026年10月16日取得)— 食品中のカフェイン濃度の表(数値は日本食品標準成分表2020年版(八訂)、エナジードリンク等は農林水産省調べ)、カフェインの人に対する影響、各国の摂取上限・目安の表と各国の説明
- 厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A」(2026年10月16日取得)— Q1〜Q3
- 全日本コーヒー協会(AJCA)「デカフェコーヒーの輸入推移から見える、新たなコーヒー習慣」— ふつうのコーヒー100mLあたり約60mg、デカフェは6mg未満(デカフェのページと同じ出典)
- 内閣府 食品安全委員会 ファクトシート「食品中のカフェイン」(最終更新 平成30年2月23日)— ADIは設定されていない
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」第2章 データ(Excel、2026年3月27日掲載版、2026年10月16日取得)— 16 し好飲料類の備考欄のカフェイン(16033〜16049、16062〜16064)。同 電子版PDF 第1章「標準成分値」の説明、第3章 16 し好飲料類「コーヒー」の解説(缶コーヒー無糖は缶入りコーヒーを試料とした分析値に基づく)